インドネシア語を勉強しはじめたみなさん、あるいはインドネシアに旅行に行くみなさん、インドネシア語の『bule(ブレ)』って言葉をご存知ですか?
『bule』という言葉は日本語では『ガイジン』に相当する言葉になります。『外国人』ではありません。
『bule』って辞書ではどう説明されている?
- アルビノ、白子
- 白人
google翻訳では、日本語の設定にすると『ブレ』(ただカタカナ表記になっただけ)、英語だと『foreigner』と出てきました。
buleは『外国人』ではなく『ガイジン』?
敢えてカタカナで『ガイジン』と書いているのは、まさに”bule”という言葉がまさに『ガイジン』を表す言葉だと思うからです。必ずしも『外国人』ではないのです。上で紹介した辞書の『白人』も結構近いような感じがしますが、私(よくいる日本人の肌の色をしている)もbuleと呼ばれることもありますし、『白人』だけを表現しているとは思わないのです。
buleは〇〇意識を含んでいる?
私とインドネシア人の友達の共通意見は、『”bule”という言葉には差別意識が含まれていることがある』ということです。
日本人が『ガイジン』という言葉を使うとき、一部の人は差別的な意味を含めて言っていると思います。『よそ者』のような感じでしょうか。でも全員がそういう意識を持って『ガイジン』というわけではないとも思います。ただ『外国人』の意味として使っている人も多くいると思います。優しそうなお年寄りが微笑みながら『ガイジンさん』ということもありますね。buleという言葉も同じようなものだと思います。
最近は『ガイジン』は教養のない単語のように扱われていると思います。日本に住む外国人がyoutubeに『ガイジン』と呼ばれることについて、あまり気持ちのいいものではないと言っているような動画もあります。たしかに『外人』の漢字の意味を考えると、いい意味に取れないですよね。
buleという言葉を外国人観光客が使うと?
あるとき、私はインドネシア人の友達と観光地で一人のドイツ人観光客と知り合いました。彼は2週間ほどインドネシアにいて、“bule”という言葉を知っていました。
3人でチケットを買おうとすると、私とドイツ人観光客のチケットの値段は、インドネシア人の友達より高かったのです。そこで彼は『僕たちのは”bule価格”だね』と言いました。
私と友だちが『ミモは(厳密には)buleではないよ』と言うと、彼は驚いていました。彼は”bule”は『外国人』を意味していて、差別的な意味があるとは全く思っていなかったと言っていました。
『じゃあ僕が “I’m bule” とでも言ったら、傲慢な感じに聞こえたりするの?』と彼が聞くと、私の友だちは『人によってはそう感じると思う』と。(彼は『ああー、僕これまで結構言っちゃったよ…』と落ち込んでいました(笑))
私の”bule”の定義
私が自分で辞書に“bule”の定義を説明するとしたら、こうなります。
- ガイジン
- 白人
- 外国人
だから、日本人の私がインドネシアで“bule”と呼ばれるのは正解でもあるし、不正解でもあります。上で私の友達が『私(ミモ)は“bule”ではないよ』と言ったのは、『厳密には“bule”ではないけど(白人ではないから)、でも“bule”と呼ばれることもある(外国人だから)』というような意味です。
まとめ
みなさん、”bule”の単語のもつ雰囲気をイメージしてもらえたでしょうか?
ちなみに私は”bule”と呼ばれてもあまり差別的には捉えていません。大体”bule”と外国人に言うことはないし、言われてもジョークのような感じに感じています。私は外国人らしいふるまいをしたりするときや、インスタなどの投稿には、面白おかしく “Mbak Bule (『ガイジンのおねえさん』みたいな感じ?)”と呼ばれますが、この呼ばれ方はちょっと愛嬌があって洒落ていて、私は気に入っています。
一度外国人があまりいない地域で通りすがりの親子が私を見つけて、女の子が『あ、buleだ!』というと、お父さんが『いや、あの人はbuleじゃないよ、たぶん日本人か韓国人だろう』、女の子『じゃあやっぱりbuleでしょ?』、お父さん『いや、違うよ。肌の色が違う』とbuleについて考えていて、『私全部聞こえてますけど…』と思いつつ、なんだかほほえましかったです。
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